- 11月 29, 2025
喘息はどうして症状がないのに、吸入を続けないといけないの?
喘息と診断された患者さん、ほぼ全員から言葉は違いますが、同じようなことを聞かれます。
患者さん:「えっ、ずっとこれやらないといけないのですか?」
患者さん:「症状が落ちついたので吸う薬をやめたいのですが、、、。」
すると一般的な呼吸器内科医ははこう言います。
呼吸器内科医:『この吸入はずっと続ける必要があります。症状が落ちついたとしてもです。』
いったいなぜ吸入を続ける必要があるのでしょうか?

このスライドはよく、私が医師向けの講演会で出すスライドです。2015年のデータで若干古いですが、普遍的な内容ですので載せました。これによれば、年間1回の発作でも−41mlの呼吸機能が失われます。年2回、半年に1回の発作では−58.3mlもの呼吸機能が失われると報告されました。このようなデータが長年蓄積された結果、日本喘息学会は、『喘息は年1回の発作すら起こさせないようにするべきだ』としたのです。
1年のうち、1から2週間だけ苦しくなるだけだから、その時だけ吸入をすればいいんでしょ?。という人はよく聞いてください。
喘息は1年のうち、たった1回の増悪でも全力で防ぎに行く必要があるのです。1年に1回の増悪が毎年毎年繰り返された場合、将来、とんでもない代償を払うことになるのです。
現在の状況は過去が作り出しています。それと同じように今日の1日が未来を作ることを忘れてはいけません。
喘息で苦しむ夜を無くしたい。と本気で当法人の所属医師たちは考えています。喘息の患者さんは全人口の8%もいます。8%ですよ!。その人たちを本気で救うにはどうしたら良いか、法人としてもっとできることはないか考え、行動し、検証し、改善する。その繰り返しを行い、ブラッシュアップしています。おかげさまで、年間受診人数が、法人全体でのべ7万人というありがたい状況ではありますが、それに甘んじず、常に初心と向上心を忘れずに、そして決して驕ることがないように日々研鑽を積んでいきたいなと思います。