• 11月 3, 2024

5種類の新型コロナワクチンの特徴とは?

コロナワクチン接種が始まり1ヶ月ほど経過しました。これから接種したいけどどれを選ぶか迷う!という方のために簡単に特徴をまとめました。

1:ファイザーのコミナティとモデルナのスパイクバックス

世界で最も接種されてきたワクチンです。有効性・安全性は共に積み上げてきた実績は申し分ありません。令和 5 年度秋開始接種で使用された XBB.1.5 対応ワクチンは60 歳以上の入院予防効果が 70.7%、ICU 入室予防効果が 73.3%であったことが欧州の報告で分かっています。また、2024 年 3 月までに行われた⻑崎大学の臨床試験では、60 歳以上の入院予防効果が 44.7%であったことが報告されています。欧州の報告と比べると若干下がりますが、決して低い数字ではありません。

副反応としては、発熱・接種部位疼痛があります。発熱は最初のワクチンよりも頻度が明らかに低下してきています。また、接種開始当時に問題となった心筋炎・心膜炎の副反応疑い報告数は、令和 5 年度秋開始接種では 100 万接種当りコミナティで 0.04 回、スパイクバックスで 0.33 回ときわめて少なく、報告された死亡例のうちワクチンとの因果関係が否定できないと評価された症例はありません。当法人では希望者はファイザー製ワクチンを接種することができます。

2:武田薬品のヌバキソビッド

コロナワクチンの中で唯一の不活化ワクチン。インフルエンザワクチンなどと同様のカテゴリーのワクチンであり、安全性が高いのが特徴。国内追加接種試験では発熱患者の割合は0.7%とファイザー、モデルナに比べて低いのが特徴。また、デルタ株流行前に米国等で行われた起源株ワクチンの英国の臨床試験では発症予防効果が 82.7%、重症化予防効果が 100 %と ファイザー・モデルナワクチンと同等の有効率が確認されています。当法人では、基本的に安全性と有効性のバランスが非常に優れたこの製品を主に扱っています。

3:第一三共のダイチロナ

ファイザー・モデルナ製と同様のmRNAワクチンです。ダイイチロナはファイザー・モデルナと比較してよりキーとなるmRNAの構造のみに絞っているためより効率的にコロナに対する抗体を産生することができます。そのため、中和抗体の平均上昇倍率はコミナティの 1.46 倍、スパイクバックスの 1.77 倍と極めて良好な結果でした。副反応の発熱はファイザー・モデルナと同等の発熱頻度でした。

4:Meiji Seika ファルマのコスタイベ

コスタイベは米国の会社が創薬し、Meiji Seika ファルマが日本国内で開発したレプリコンタイプ(自己増幅型)の次世代 mRNA ワクチンです。この自己増殖という日本語が反ワクチンの方々のターゲットになっている様です。mRNA が一時的に増幅されるため、少ない投与量でスパイクタンパク質が発現されます。投与されたmRNAは1週程度を目処に体内から速やかに消失します。半永久的に増殖を繰り返す訳ではありません。また、感染力がある構造が複製される訳ではないので他者へ感染が広がることはありません。反ワクチン用語で言うところのシェディングです。このシェディング、どれくらいあり得ないかを日常生活に例えますと、年末ジャンボとtotoBigが同時に1等が当たった日に大谷の試合を見に行って50−50達成ホームランボールをキャッチしたくらいにあり得ない話なのです。

また有効性では追加接種においてファイザーに比べて抗体が 1.43 倍高く非劣勢が証明されています。そして一番の特徴は、有効性が1年近く持続することです。これは素晴らしい結果です。副反応はファイザーモデルナと大きな差はありませんでした。

まとめ

従来の製品がいいよ!って人はファイザー・モデルナの製品を。

効果と副反応のバランスが最もとれた製品がいいよ!って人は武田の製品を。

従来のタイプのmRNA製品が良いし、日本製を応援したいよ!って人は第一三共製品を。

効果を突き詰めたい人はMeiji Seika ファルマの製品を。

各クリニックで取り扱っている製品が違います。事前にお問い合わせをお願いします。

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