• 1月 12, 2025
  • 4月 27, 2025

発熱後に続く咳の患者さんが急激に増加しています。

年明けになってから、年末に38度程度の発熱を認めた(1日だけないし数日)後に、熱は引いたが咳だけ残っていると言う患者さんが大勢来院されています。他院を受診したりオンライン診療などで処方を受けたが改善しないため来院したと言う方が9割を占めています。

発熱後に続く咳の原因を簡単にまとめました。

1:感染後咳嗽 感染によって気道の上皮が損傷して起きる咳。治療法は、咳止めを服用し時間とともに気道上皮が再生するのを待つ。おおよそ1週程度で改善傾向を認め、2週間以内に症状が消失することが多い。

2:感染後に喘息が増悪 元々持病であった方や、持病として持っているのにも関わらず診断がきちんとされずに経過を見られていた。 治療は喘息の治療開始。継続的な吸入ステロイドが必要。

3:実は細菌性肺炎ないしウィルス性肺炎 熱が数日で引いてしまったことであまり肺炎を想定していない患者さんが多い。一般内科の医師だとそもそも肺炎を想定していない事もある。 当院で高精度CTを含めた画像検査を行い肺炎と診断される患者さんが相当数いる。 治療は抗生剤や免疫抑制剤の内服を行う。

この中で問題なのは2と3です。どちらも適切な医療介入がなされないと難治化することがあります。ポイントは2週間以上続いた場合は必ず精密検査を受ける必要があるということです。ちなみに、レントゲン撮影だけでは肺炎と診断できないことも多く2週間以上の長引く咳はCT撮影を必要とすることがほとんどです。即日CTが撮影できる当院を是非ご活用ください!

文責:医療法人社団南州会 理事長 井上哲兵

経歴

  • 2003年浅野高校卒業
  • 2009年聖マリアンナ医科大学医学部卒業
  • 2009年4月~2011年3月同大学病院研修医
  • 2011年4月~2015年3月同大学呼吸器内科診療助手兼同大学内科(呼吸器)大学院
  • 2015年4月~2018年3月同大学呼吸器内科助教
  • 2018年4月~2019年3月独立行政法人国立病院機構静岡医療センター呼吸器内科医長
  • 2019年4月医療法人社団南州会理事長/聖マリアンナ医科大学非常勤講師
  • 2019年8月三浦メディカルクリニック院長
  • 2024年5月横浜フロントクリニック開院

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