• 9月 13, 2025

COPD(慢性閉塞性肺疾患)のコントロール不良は将来の呼吸不全につながる。

COPDは、日本人の場合喫煙が原因となって引き起こされる疾患です。主症状として、咳、痰、息切れとなります。重症化しているケースでは体重減少や心不全、呼吸不全を引き起こし在宅酸素療法が必要となる方も多数おられます。若い方だとご存知ないこともありますが、落語家の歌丸師匠がこの疾患で亡くなられています。QandA形式で以下に説明したいと思います。

Q1;COPD(慢性閉塞性肺疾患)の原因は

日本人の場合、90%程度がタバコが原因です。遺伝性は極めて稀です。1日20本30年以上喫煙している方は要注意です。50年喫煙されている方の70%はCOPDと言われています。

Q2:COPDの主症状は?

咳・痰・息切れです。

Q3:検査は?

CTや呼吸機能検査・採血検査を行います。

Q4:治療は?

禁煙が第一です。薬は吸入薬メインの治療法になります。

Q5:放置するとどうなるの?

治療を適切に行わず、発作を起こした場合には、呼吸機能(1秒量:1秒間に吐く事ができる空気の量)が年間70ml低下してしまいます。これが繰り返されると重症化し呼吸不全で在宅酸素が必要になります。

Q6:吸入療法の副作用は?

吸入薬は採血結果(好酸球数)や呼気ガス検査などに応じてステロイド成分入りのものか気管支拡張剤メインのものかに別れます。詳しくは外来医にお尋ねください。

執筆者情報

井上 哲兵(いのうえ てっぺい) 医師
医療法人社団南州会 フロントクリニックグループ 理事長/医学博士
日本呼吸器学会 呼吸器専門医

2009年に聖マリアンナ医科大学医学部を卒業後、同大学の研修医・呼吸器内科を経て、国立病院機構静岡医療センターにて呼吸器診療の研鑽を積む。

2019年4月に医療法人社団南州会 理事長に就任。
同年8月に三浦メディカルクリニックを開院し、以降も以下のクリニックを展開。

  • 横浜フロントクリニック(2024年5月開院)
  • 東京品川フロントクリニック(2026年1月5日開院)
  • 目黒区分院(2026年9月開院予定)
  • 新宿区分院(2027年12月開院予定)

【保有資格・所属学会】

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本呼吸器学会 呼吸器専門医
  • 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 厚生労働省認定 臨床研修指導医
  • 身体障害者福祉法第15条指定医(呼吸器)
  • 難病指定医(呼吸器)
  • 緩和ケア研修会修了医
横浜フロントクリニック 045-577-0121 ホームページ