- 10月 11, 2025
高血圧の治療目標が全世代で統一になりました。
日本高血圧学会は6年ぶりの改訂となる「高血圧管理・治療ガイドライン2025」を先日発表しました。
今回の改定で注目すべきは治療降圧目標を年齢や合併症の有無によらず、
診察室での血圧を130/80mmHg未満
家庭での血圧を125/75mmHg未満
となりました。
今まで年齢や基礎疾患によって降圧目標が異なっており治療目標がわかりにくかったのがシンプルになりました。ただし、高齢者でADL(生活の日常動作)レベルが低い人は別に考えるという新しい形になりました。
75歳以上の高齢者の場合で、診察室血圧の目標値を
自立している人:130/80未満
外来通院はできるが介護が必要な人:収縮期血圧140未満
外来通院ができない人:収縮期血圧150未満
終末期の人:個別対応
と変えることになったのです。
これは非常に実臨床に則した改定です。
みなさまご参考にしてみて下さい。
文責:医療法人社団南州会 理事長 井上哲兵
経歴
2009年聖マリアンナ医科大学医学部卒業後、同大学研修医、同大学呼吸器内科、国立病院機構静岡医療センターにて研鑽を積み、2019年4月医療法人社団南州会理事長就任。同年8月三浦メディカルクリニック開院。2024年5月横浜フロントクリニック開院。
資格・役職
医学博士・日本内科学会認定内科医・日本呼吸器学会呼吸器専門医・日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医
日本医師会認定産業医・厚生労働省認定臨床研修指導医・身体障害者福祉法第15条指定医(呼吸器)
難病法における難病指定医(呼吸器)・緩和ケア研修会修了医